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第三回　福禄寿の巻
	さて、うちの七福神さん達の中で、いかにも仙人といった長い頭のおじいちゃんが、福禄寿さんです。いつも弁天さまを見つめている「ちょっとエロじじぃ〜？」です。 もちろん本人に言わせれば「そ、そんな、誤解だ。わしゃ、弁天さまを見守っているんじゃ〜！」って言うでしょうが… 福禄寿は、古代中国の道教の神様で南極星の化身と言われています。
道教というのは宗教というより中国古来の思想というか倫理のようなものが中心になっていて、その中では、民はいかに生きるべきか、王はどのような行いをすべきかなども説かれています。 その中に「三徳」と呼ばれる徳がありまして、福（子孫繁栄）、禄（財産）、寿（健康長寿）…そりゃ、これだけ揃えばハッピーでしょ！というものですが、これをまとめれば、「福禄寿」ってことになります。 問題は、「南極星の化身」ってのです。日本がある北半球で夜空を見上げると、天体は北極星を中心に回転しますが、南半球では天体の回転の中心になるような南極星と呼べる星はありません。そのかわり、南半球にある竜骨座の１等星カノープスが南極星と呼ばれています。 この星、今は天の南極から離れていますが、実際だんだんと南極に近付いて来てはいるようで、１万２千年後には天の南極の場所に見えるようになるそうです。 広い中国でも滅多にお目にかかれないため、おめでたい星と考えられているんですね。カノープスが真に南極星になる１万２千年後、南半球には永続的な福、碌、寿が実現するんでしょうか？（その頃には私は生きてないだろうけど…） 何はともあれ、平和で豊かな暮らしをしたいと思ったら、福禄寿さまです。なんてったって、夢も希望も子孫も、お金と健康が資本です。あの長〜い頭の中に何が詰まっているかは知りませんが、それを当てにしようじゃありませんか。（長い脳みそ？）
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